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用語説明

その他 8

ギター関連の用語でここのコンテンツの他カテゴリから漏れた項目や、ギターに限らない音楽の専門用語などについての説明を、こちらにまとめました。 このページでは、キーに関連する用語や、その他音楽用語として用いられる用語についての説明をまとめてあります。

Index - その他

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その他 2
ギター関連・その他
その他 3
パート関連
音響設備関連
その他 4
リズム関連
その他 5
スコア表記関連
その他 6
音楽用語:理論
音楽用語:コード関連
その他 7
音楽用語:コード進行関連
音楽用語:スケール関連
その他 8
音楽用語:キー関連
キー(調)
転調
移調
近親調
同主調
平行調
属調
下属調
音楽用語:その他
リフ
オブリガート
ベースライン
ウォーキング・ベース
ルート打ち
レガート
フェイク
アドリブ
ジャム
倍音
基音
ロー・インターバル・リミット

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- 音楽用語:キー関連 -

キー(調)

キーというのは、ある曲において、その展開の中心となる音程と、その音程を中心としてその曲の雰囲気にマッチしやすい音程のグループ(スケール)を特定する指標といえます。 キーによって示されるスケールに沿った音程が、その曲中ではコード、メロディーのいずれにおいても中心的に使われ、またキーで示された主音(トニック)に音の動きが帰着すると、全体として展開の終止を思わせる落ち着き・収束感を感じさせます。 キーにも、メジャーとマイナーの別があり、それによって導かれるスケールも変わります。

転調

曲中でキーを変更することを、転調といいます。 転調が行われると、それまでのキーから別のキーに主音(トニック)スケールが移行します。 そのため、転調の前後では曲の雰囲気が転換することが多いでしょう。 なお、曲中でごく一部分だけ転調が行われ、すぐにまた元の調に戻ることを、部分転調といったりもします。

移調

ある特定のキーの曲があるとして、その曲全体のキーを曲を通して移動させることを、移調と言います。 移調では転調とは異なり、総ての音を、相対的な配置を一切変えずに、平行移動させます。 カラオケのキー合わせなどは、移調の典型的な例です。 なお、譜面の記述において、ピアノのように譜面上の音名と実音との関係が一致する楽器とは違い、サックスなどのように譜面で読み取れる音と実音との間に違いがある楽器を、移調楽器と言います。 これは、指遣いなどを譜面に照らして考えるとき、より簡素に把握のできる形での記譜をするために、五線譜の基準音をずらして記述することが慣例になっている楽器とも言い換えられます。 移調楽器は、ウィンド系やブラス系の吹奏楽に使われる笛などに多く見られます。 (蛇足ですが、ギターやベースも慣例として五線譜での記譜上は、実音よりも1オクターブ下で記述される移調楽器の一種でもあります。 ただし、オクターブ下で記述されるので、感覚的には移調楽器と言うことを意識することはまずないでしょう。)

近親調

ある特定のキーに対して、それと関連性のある音をトニックとするキーを総称して、近親調といいます。 近親調には、同主調、属調、下属調、平行調の4つがあります。 近親調の把握は、転調を解釈する時に大きなポイントになります。

同主調

同じ主音を持つ長調と短調の関係を、同主調と言います。 例えば、ハ長調(C major key)の同主調はハ短調(C minor key)になります。 英語ではparallel keysと言い、単語の意味から日本語の"平行調"と混同しやすいので、注意が必要です。

平行調

同じ構成音をもち、主音が異なる調同士の関係を、平行調といいます。 例えば、ハ長調(C major key)の平行調は、イ短調(A minor key)になります。 平行調の間では、ダイアトニック・コードの構成が当然ながら一致します。 そのため、平行調に転調した場合は、トニック(主音)の移動のみが転調の手掛かりになります。

属調

ある特定のキーに対し、そのキー上のトニックから5度上の音(属音)を主音としたキーのことを指します。 例えば、ハ長調(C major key)における属調は、ト長調(G major key)になります。

下属調

ある特定のキーに対し、そのキー上のトニックから4度上の音(下属音:逆に見ればトニックから5度下の音)を主音としたキーのことを指します。 例えば、ハ長調(C major key)における属調は、へ長調(F major key)になります。

- 音楽用語:その他 -

リフ

ジャズやブルーズ、ロックなどでよく見られる、曲の骨子として繰り返し使われるフレーズのことを指します。 比較的短いフレーズが主です。 テーマとして曲の印象や良し悪しを左右する、重要な存在でもあります。 なお、英語に直すとriffという単語であり、リフレイン(refrain)の略語という解説は誤りです。

オブリガート

主旋律に対して、カウンター的に入れられる旋律のことを指します。 主旋律と連動しない対比的なメロディーによるバッキングで、主旋律を引き立てるような旋律になります。

ベースライン

パート全体をみた時に、ハーモニーの最低音に当たる音のフレージングのことを指します。 大抵はベース楽器が演奏するフレーズがベースラインに当たります。

ウォーキング・ベース

ベースパートの楽器で、その小節のコードの構成音を順にたどってベースラインを形成することを、ウォーキング・ベースと表現することがあります。 比較的テンポが速いケースでは、ランニング・ベースと言われることもあります。

ルート打ち

ベースパートの楽器で、その小節のコードのルート音だけを、曲のタイムのビートに合わせて鳴らすことを指します。

レガート

音の間を滑らかにつなぐように演奏することを指示する用語です。 ギターの場合、ピッキングによるアタックのないハマリングやプリング、タッピングなどでフレーズを構築することとして捉えられることが多くあるようです。 が、レガートプレイに関しては、ピッキングをしないことが要件となっている訳ではありません。

フェイク

演奏時に、元々の曲の旋律などを崩して、別の旋律などを充てることを言います。 演奏者の事情で演奏を楽にしたり、即興的な試みなどのために、行われることがあります。

アドリブ

事前に決めてあったフレーズを演奏するのではなく、曲の流れから即興的にフレーズを作って演奏することを言います。 インプロヴィゼーションと言われることもあります。 アドリブは、曲とマッチするフレーズを即興的につむぎ出せるかどうかの、演奏者のセンスを問われる演奏ともいえます。

ジャム

基本的なコード進行や決めのリックなど、構成の大枠だけを決めておき、それ以外はほとんどをアドリブで演奏することを言います。 ブルーズやロック、ジャズなどでは、スリーコードを下敷きにして演奏されることが多くあります。

倍音

ある音に対して、その音程の周波数を整数倍した周波数を持つ音のことを指します。 各楽器の音色は、音を出した時に生じる倍音成分が影響して決定付けられます。 なお、倍音成分は音程の基盤となる基音が低い音になるほど、可聴域に含まれる成分が多くなり、その分響きも太くなるように感じられます。 基音が高い音程になると、含まれる倍音成分も周波数が高くなり、可聴域を超える周波数(超音波ですね)の倍音成分が多くなります(人間の耳では聴き取れない倍音成分が増える)。

基音

倍音を考える時、その基盤となる周波数を持つ音程のことを、基音と言います。 倍音を含む響きの周波数成分を取り出したとき、その最も低い周波数にあたる成分が基音になります。 鳴っている響きの音程の根拠になります(倍音を含む単音の音程は、基音の周波数で決定されます)。

ロー・インターバル・リミット

二つの音程を調和関係で鳴らすことができる音域の下限のことを、ロー・インターバル・リミット(Low Interval Limit、L.I.L.)といいます。 低音域は可聴範囲に含まれる倍音成分が多く、その関係で響きが複雑になるため、この概念が必要になってきます。 L.I.L.を越えた低音域で複数の音程を鳴らす場合は、協和するはずの音程でも不協和音に聴こえ、また不協和音はその不協和の度合いを増すことがあります。 本来協和するはずの和音が濁って聴こえる場合で、その中に低音が含まれる時には、L.I.L.について検討を要することもあるでしょう

協和関係の音程でもL.I.L.を越えると響きが濁る現象については、例えばメジャーコードのトライアドを考える時、長3度の音程のみを1オクターブ下に転回させた時に現れます。 この時、転回した長3度とルートの間の音程差は短6度になります。 また、特定の音程に対する倍音成分には、三倍音に完全5度の音程が含まれます。 その上で、長3度の音程がある一定以下の音域に入っていると、この三倍音が比較的クリアに聞こえるためにルートの基音の周波数と半音差の不協和の響きになります。 これがL.I.L.を越えた音程の響きで生じる「濁り」の原因の一例です。 ちなみに、この例は開放弦を使ったCのコードフォームにおける6弦開放Eの扱いについて、特に取り上げられる問題点です。

L.I.L.で提示される境界以下の音域においては、長2度・短3度・長3度・完全4度・増4度(減5度)・短6度・長6度・短7度・長7度の音程差は、倍音の絡みで響きが濁る傾向があり、たとえコードトーンに含まれる音程同士であっても、同時に鳴らすことは推奨されません。 また、完全5度の音程差についても特に低い音域では、やはり響きが濁る傾向を持ちます。 短2度の音程は本来的に不協和の音程なので、結局のところ、低音域でL.I.L.の制限にまったくかからない音程は、完全1度(同音程もしくはオクターブ違いの音程)のみに限られるとも言えます。

なお、L.I.L.については、複数の楽器とのアンサンブルを考える上でも考慮するべき要素になりうる場合もあります。 また、楽器の種類によっては、倍音構成の癖などもあり、特に問題になるケースや、逆にあまり問題にならないケースなどもありうるかも知れません。

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