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用語説明

その他 6

ギター関連の用語でここのコンテンツの他カテゴリから漏れた項目や、ギターに限らない音楽の専門用語などについての説明を、こちらにまとめました。 このページでは、音楽理論の基礎的な用語と、コードに関連した用語についての説明をまとめてあります。

Index - その他

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その他 6
音楽用語:理論
度数
コード
スケール
メジャー/マイナー
トニック
ブルーノート
音楽用語:コード関連
ルート音
ベース音
トライアド
テンションノート
パワーコード
分数コード
オン・コード
ダイアトニック・コード
ヴォイシング
クローズド
転回形
その他 7
音楽用語:コード進行関連
音楽用語:スケール関連
その他 8
音楽用語:キー関連
音楽用語:その他

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- 音楽用語:理論 -

度数

音程間の音程差を数値で表す時に使われるのが、度数です。 長音階(ドレミファソラシド)の音程を基準として、同じ高さのドの関係を1度、ドとレの関係を2度、ドとミの関係を3度…というように表します。 長音階に沿った2度・3度・6度・7度の音程は、厳密には長(Major)○度というように表現され、また長音階に沿った1度・4度・5度の音程は、厳密には完全(Perfect)○度というように表現されます。 長音階の2度と3度、6度、7度について、それらから半音低い方にずれた音程は、短(minor)○度というように表現します。 また、どの音程でも半音引き上げた場合には増(aug)○度、半音下げた場合は減(dim)○度というように表記します。 度数で1オクターブ内の各12音を順に表現すると、下記のようになります。

完全1度(P1st) - 短2度(m2nd) - 長2度(M2nd) - 短3度(m3rd) - 長3度(M3rd) - 完全4度(P4th) - 増4度(aug4th) or 減5度(dim5th) - 完全5度(P5th) - 短6度(m6th) - 長6度(M6th) - 短7度(m7th) - 長7度(M7th)

コード

いわゆる、和音です。 音楽用語的に言えば、3つ以上の音からなる複音のことになります。 コードとして基本となる音は、基準となるルート音、ルート音の5度上でルート音の響きを支える5度、メジャー/マイナー(コードの響きの明暗)を決定する3度の3つの音になります。 厳密に言えば、最低でも3つの音が鳴らないと、複音であっても和音とは言いません。

スケール

音階のことです。 ある音程を基点とした、音のグループを指します。

メジャー/マイナー

一般には、響きの明暗という表現で捉えられるもので、長音階に属する音をメジャー、短音階に属する音をマイナーといいます。 主としてメジャー/マイナーの別を問われる音程としては、3度と7度の音程があり、長音階における3度(長3度)と7度(長7度)の音程が持つ主音との音程差はメジャー、短音階における3度(短3度)と7度(短7度)の音程が持つ主音との音程差はマイナーと表現され、長3度と短3度、長7度と短7度の間の音程差は半音になります。 コードやスケールについてのメジャー/マイナーの別は、コードないしスケールの第3度の音程が主音に対して長3度か短3度かによって定まります。

アルファベットでの表記の場合、統一してメジャーは大文字のM、マイナーは小文字のmで示されます。

トニック

スケールやキーにおいて、基準となる音程のことを指します。 また、コード進行を解釈する時に、キーのトニックをルートとするコードについて、本来はトニック・コードと称するところを省略して、トニックと称したりすることも多くあります。 度数で表現するなら、完全1度の音程がトニックです。 日本語では、主音と表現します。

ブルーノート

ブルーズにおいて特徴的に用いられる音を指しています。 具体的には、長3度、完全5度、長7度の音程を半音下げた、短3度、減5度、短7度の音程を指しています。 また、長3度と長7度の音程をフラットさせる範囲は完全な半音間隔ではない場合も多く、長3度と短3度(あるいは長7度と短7度)の間にある、クロマチックスケール上にない中間的な音程になることが主流で、それも特徴的な要素となっています。

- 音楽用語:コード関連 -

ルート音

コードにおいて、そのコードの構成音を構築する際の基準として扱われる音程を指して、ルート音といいます。 日本語表記では、根音などとも書きます。 ルート音は、コードネームとして表記される音程になります。

ベース音

コードを弾く際に、その構成音中で最も低い周波数を基音とする音程のことを、ベース音といいます。 大抵はルート音がベース音として鳴らされることが多くありますが、転回形というコードの構成音の一部をオクターブ分移動させて、ルート音以外の構成音をベース音に据えたり、あるいはアレンジ上の都合でコードの構成音以外の音をベース音として指定するケースもあります。 いずれにしても、ベース音がルート音と一致しない場合は、コードの表記に分数表記オン・コード表記が用いられます。

トライアド

3つの音からなる和音のことを指します。 コードの厳密な成立要件として最低限必要な音程で、総てのコードに関して基本となる構造になります。

テンションノート

コードに対して付け加えられることで、コードの響きに緊張感を加える音のことを指します。 M7th、9th、11th、13thがテンションとして挙げられる音になります。 テンションは、長音階のスケールに準じてルート音から1つ飛ばしで音を拾っていった時に拾えるM7th、9th、11th、13thをナチュラル・テンション、ナチュラル・テンションに対し半音ずれた音のオルタード・テンションの2種類に分けられます。 ナチュラル・テンションは響きとしては自然に聴こえる感覚が強くなりますが、オルタード・テンションは響きとしてはやや違和感のあるきわどい音として聴こえることが多いでしょう。

コードにテンションが加えられる場合、コードネームの表記に加えられるテンションが、ルート音に対する度数表記で付記されます。 なお、テンションはクローズドな配置にすると響きのエグみが強くなるため、ルートに対して1オクターブ以上離れた高音程で加えられることが通例といえます。 また、テンションの度数表記は、7度よりも上の度数で表現されるのが通常です。 音名的には、9thは長2度、11thは完全4度、13thは長6度と、それぞれ一致します。

パワーコード

ルート音に、完全5度の音程を加えた2つの音程から鳴る複音のことです。 メジャー/マイナーを決定する3rdの音が欠けているため、響きのメジャー/マイナーの別が明確になりません。 そのため、厳密にはコードとは呼べません。 ルート音と、その響きを補強するP5thの音からなる複音ですので、解釈としてはルート音を強調した複音と捉えても差し支えないでしょう。 なお、P5thの音程は、ルート音の倍音のうち最も下に出てくる3倍音の1オクターブ下の音で、ルート音の3倍音とP5thの2倍音が同じ周波数で増強しあうことから、ルート音の響きを補強する音程と表現しても差し支えないと捉えています。

分数コード

分数のような表記をされるコードのことを総称して分数コードといいます。 一般的には、テンションノートがたくさん載ったコードをわかりやすく表記したケース(アッパー・ストラクチャー・トライアドと言います)と、ベース音を指定した表記のケースが考えられます。 ベース音指定のコードの場合は、オン・コードと呼ばれることも多いでしょう。

アッパー・ストラクチャー・トライアドの場合、分母に来る表記もコードとわかる表示になっていることが多いので、見分けは付けやすいと思います。 アッパー・ストラクチャー・トライアドは、複数載せたテンションだけを切り取ってみた場合、そのテンションのみでトライアドを形成しているとみなして、下側は通常の通りのコード表記で分母に示し、上に載った3つのテンションをトライアドとみなして分子側に擬似的なコードとして表記します。 なお、ギターは機構上、同時発音数が弦の数の6つに限られるため、アッパー・ストラクチャー・トライアドとしての分数コードを単体で演奏するのは、非常に困難です。 他パートの連携を想定して対処する必要があります。

ベース音指定の表記の場合は、分子で指定されたコードを鳴らすとして、その際のベース音(最低音)を分母で指定した音に合わせることを指示しています。 ギター一本で対処する場合などは、そのベース音の指定も守って演奏する必要がありますが、バンドなどで他パートに最低音を出してもらえる場合には、敢えてベース音をベース楽器に任せ、分子のコードのみを演奏することもあります。 ベース音指定コードの場合は、譜面上の表記では、「Cm on A」といったように「コードonベース音」という表記をしたり、あるいは分数の線が斜線で区切ったりして、コードを積み重ねる分数コードとは異なることを強調したりすることもあります。

他に、表示の通りにコードの上にコードを重ねるという意図で分数コードの表記がされている場合もあり得ます。 コードをあてた人の意図によって、その解釈にもやや幅があるかもしれません。

オン・コード

ベース音指定のコードのことを指します。 コードトーンについて、特にベース音を指定する場合に、譜面上では「○on×」(○=コードネーム、×=ベース音)のように表記されるため、オン・コードと呼ばれます。 ベース音指定のコードの表記として、分数表記をする例もあります。

ダイアトニック・コード

長音階における7つの主要な音からなるスケール(ダイアトニック・スケール)について、それらの構成音のみを使って、その構成音のそれぞれをルートとしたコードを取り出したときに得られるコード群を、ダイアトニック・コードといいます。 Cメジャーのダイアトニック・コードを取り出すと、1stからド・ミ・ソのC、2ndからレ・ファ・ラのDm、3rdからミ・ソ・シのEm…という要領で、C・Dm・Em・F・G・Am・Bm(-5)の7つのコードが得られます。 度数表記で表現すると、I・IIm・IIIm・IV・V・VIm・VIIm(-5)となります。 これらを覚えておくと、コード進行を解釈する際に、理解を助けるでしょう。

ヴォイシング

コードを鳴らす時に、実際に鳴らす音程のヴァリエーションや、その選定のことを指して、ヴォイシングと言います。 コードはヴォイシングによって響きのニュアンスに微妙な違いがあるため、細部にこだわる場合にはヴォイシングも重要な要素になります。 なお、ヴォイシングという表現は、コードにのみ限ったものではなく、複数の同時に鳴る音の相対的な対比関係を意識した、具体的な音程の選択のことを指して使われることも多くあります。

クローズド

コードの構成音を展開するとき、構成音を密集させて狭いオクターブ内で鳴らすことを表現して、クローズド(closed:密集した)と表現することがあります。 鍵盤などではコードトーンは基本的にクローズドに構築することも容易ですが、ギターのように音程の制約の大きい楽器では、クローズドにコードトーンを構築するのが難しいこともあります。 なお、構成音が広いオクターブに拡散して展開されている様子を、クローズドという単語に対比的に、オープン(「オープンに展開している」等)と表現したりすることもあります。

転回形

コードの成立要件には、ルート音→3度→5度といったように、下から順に構成音が並ぶことは含まれていません。 そのため、構成音のオクターブ違いの音を選択することで、実際に鳴る音程の上下の順序関係が逆転することがあります。 こうした、オクターブ差の音を選択することで鳴っている音の高さの順序が入れ替わることを転回と言い、そうした逆転を含むコードの音程構成を転回形といいます。 ルート音をオクターブ上に移して第3度の音程をベース音にした転回形を特に「第一転回形」、ルート音と第3度の音程をオクターブ上に移して(あるいは第5度の音を1オクターブ下に移して)第5度の音程をベース音にした転回形を特に「第二転回形」と言います。 また、7度の音程を含む四和音の場合、第7度をベース音にした転回形も可能で、これを「第三転回形」と言います。

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